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開けた一本道の先にあるもの。

昨年からの活動が実を結び、今春から北海道のとあるエコロジー施設の敷地内に、アトリエスペースをお借りし、そこを拠点に様々なアートイベントを提案するプロジェクトに取り組むことになった。

今日は早速、造形作家のH氏とともに現地を視察。
この先に訪れる素晴らしい一年を予感するかのような、青空と暖かな陽射しの中、森を歩き、4月のスタートを前に、雪の中にひっそりと佇むアトリエの佇まいを目に焼き付ける。

アトリエ小屋は落葉松を中心とした雑木林の中にある。落葉松は僕の好きな木だが、ここに、これほどまでに立派な落葉松の巨木があるとは今まで気付いておらず、更に喜びが増す。

何よりも、他ならぬこの森で活動できるということ。
僕(たち)にとって、これ以上の喜びがあるだろうか?
この森で実現したいことが、頭の中にも、僕らのネットワークの中にも、抑えきれないほど満ちている。

今日、自分がもっとも信頼している表現者の一人であるH氏の眼差しから、その胎動が確かに始まったのを感じた。少なくとも、既にひとつのプロジェクトは動き出したのだと…。

「大切なのは、場所のためにあること」

信に能う先達のこの一言は、彼らしく、また何よりも的確だった。
関係者の中で彼が最初にここに現れたことも、おそらくなにかの導きによるのだろう。

アートプロジェクトやライブイベント、そしてVisual Activitiesの写真・映像のプロジェクトなど、ここで思い描いているプランに関してはすべてこの空間の成り立ちありきで、その質自体にはまったく不安はない。もちろん、採算面など考えねばならないことは山ほどあるけれど、根本的な次元でフォーカスを間違わなければ、必ず突破口は開けるはず…。
そして、根幹をしっかりと打ち立てれば、ブレを楽しむ時節も訪れるに違いない。

想いも新たに、夜も関連メンバーとミーティング。情報の共有がこんなにも前向きなのは、久しぶりだ。そして前向きだからこそ、慎重に内容を伝え、共有し、意見を乞う。
彼女との10年来の付き合いにも確かに意味があるのだと、最近とみに感じる。
そして彼女自身の方でも意味を感じてくれていることが、とても嬉しいと思う。

続けて深夜、東京の音楽家からの電話。
信頼できるレーベルからのデビューが決まっており、今年はツアーを組むだろう。ライブパフォーマンスを通して彼らとシンクロさせてきた呼吸も、きっとあらたな飛躍を迎える。

今年は同胞たちも僕自身も時を同じくして、可能性に満ちた岐路に立っている。
おそらくこれも、偶然ではないと思う。
全的なる視野に立てば、僕たちの根はひとつなのかもしれない。
by akiyoshi0511 | 2009-02-11 00:04 | monologue