2005.8.15

「『パサージュ論』熟読玩味」という本を読んでいる。今はモードに関する箇所を読みすすめているのだけど、自分はまず、他ならぬベンヤミンの性(癖)に共感を覚えてしまうのだった。
古書を蒐集し、図書館に籠って古い情報の渦から己の五感を頼りに断章を探り当て、編纂する行為。それ自体が非情に倒錯的であり、自己投影的でもある。その自己投影ところが言うまでもなく難しく、ベンヤミンの詩人たる所以でもあるのだろう。直感の根を探る営為そのものが措定するものに、己自身でさえ計り知れない資質のようなものが問われる。
性(癖/倒錯)には必ず人の本性が介在する。故に、実は最も端的にその人の論理構造を露にしてしまう。複雑化した性は知性の反映ともなるが、反面、どんなに頭のよい人でもごまかせない。ベンヤミンは折り重なる時間の薄衣の向こうに、朧げに見える概念に倒錯した。それこそが、アウラの正体と言えるのではないか。
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by akiyoshi0511 | 2005-08-15 00:00

映像作家・写真家 北川陽稔 http://www.akiyoshikitagawa.com/


by Akiyoshi Kitagawa

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