カテゴリ:dialogue( 55 )

柔らかく斬り込む仕事

北海道に居を移し、「ウトナイ」で写真を撮り始めたのが今から約2年前。
昨年、60枚からなるシリーズがやっとかたちになり、その後、写真を展示しながら、地域にアトリエを構えて活動を映像制作へと発展させて来ました。

これはドキュエンタリー映画、というくくりになると思うのですが、
取材調のルポルタージュではなく、地域の人々の言葉や営みと実景を交えながらモンタージュ的に地域のありようを描くことで、普遍的な問題意識や、エコロジーへの希望を炙り出そうというアプローチ。

最終的には四季の素材を使って50分ほどの中編になる予定ですが、今は上記のように撮影済みの素材を順次短編作品として編集し、地元ウトナイを含め、各方面で上映活動等をしています。


(画面を2度クリックすると大きなサイズでご覧になれます)

編集が何バージョンも存在するのも、今回の取り組みの特徴です。
そして制作された映像を通して、地域へのはたらきかけを行っています。
10月後半には再び地元苫小牧の施設で、30分ほどの中期バージョンを公開予定。

まさに "Work in progress"。

当初からざっくりと構成を決めてはいましたが、5月にウトナイの森にコミュニティカフェを構えて以来、カフェに訪れる地域の人々との関わりの中で撮影対象も増えて行きました。例えばウトナイ湖の遊漁のシーンや、「美々川」の川下りの素晴らしい映像は、地域の方々との出会いから生まれたものです。
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by akiyoshi0511 | 2009-10-02 10:59 | dialogue

この週末は円山公園へ

札幌市内の円山動物園にて開催される、「北海道環境活動交流フォーラム2009」にて展示を行っています。
美々川の映像、ウトナイの写真(合計24点)等をパネルにて展示しています。

市内の方はぜひお越し下さい。
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by akiyoshi0511 | 2009-09-12 01:24 | dialogue

吉日

昨日、札幌のICCにて、アメリカのサンディエゴ写真美術館のエグゼクティブ・ディレクター、デボラ・クロチコ氏に写真を講評していただく機を得ました。
今回提出したのは「Two Sanctuaries」と「Unknown Northern City」。

プレゼンテーションの最初の一枚から、最後の一枚まで、そしてその後のトークを含めて30分ほど、心地よい対話が続きました。制限時間を大幅にオーバーしてしまいましたが、もっともっと話を続けたい、そういう思いでした。
はじめて、自分の写真が、しかるべき場所で、しかるべき人に伝わった実感を得た気がしています。

表現には、こと写真表現には、必ず作家の論理というものが存在します。
今回、事前の解説抜きで、己の論理をしかと汲み取っていただけたのは、本当に嬉しかった。
美だけではなく、観念だけではなく、写真とは他ならぬ「論理」なのだというわたしの声に、共鳴していただけたと思います。
そして、「Visual literacy」の考え方を持つクロチコ氏だからこそ、そのように深くご理解いただけたのだと思っています。

詳しい採録は、後日どこかに記載できればと思っていますが、まずはこの機会をくださった方々に、そして現場のコーディネートを努めてくださった在札幌米国総領事館と札幌ICCの皆様に、心より感謝いたします。

・・・

この吉日の夜、ぼくはひとつの決断をしました。
同じく昨夜、あらたに現像が上がって来たあたらしいシリーズの感触も上々。
これはまだテスト段階ですが、来年の本撮影に向けて詰めて行きたいと思っています。
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by akiyoshi0511 | 2009-09-09 11:39 | dialogue

未来へ遺したい場所/未来を感じる場所


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by akiyoshi0511 | 2009-08-10 02:15 | dialogue

今度は庭の写真

写真展が続いている。
http://d.hatena.ne.jp/Art-Activity-UTONAI/20090709/1247159072

レギュラーの撮影も容赦なく続き、正直かなりしんどい。
しかし今年は可能な限りアウトプットして行こうと決めたのだから兎に角、やる。

やると決めたことを今やらずして、次のビジョンなど描けないはずだから。

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by akiyoshi0511 | 2009-07-10 03:26 | dialogue

部分展示

ウトナイのシリーズの約半数に「森と水の庭」という小タイトルを冠して、20日からギャラリー展示することになった。

60センチ四方のスクエア・プリントを約40枚、それなりの規模だ。
いま、ない予算を振り絞って急ピッチでプリントを作り、展示用のパネルを貼っている。

このシリーズの大枠のタイトルは「Two Sanctuaries」だが、今回はいわばその「A面のサンクチュアリ」のみを取り上げた。残る「B面」はもともと数が少ないのだけれど、今回はそちらの側に属する写真は完全に外している。

彼岸と此岸の、どちらかというと彼岸の側=つまり自然物のみを抜粋した。

さらにこのシリーズ、「Two Sanctuaries」としては既に完結しているけれど、これから来年に向けて撮影を継続する中で、シリーズを拡大してまた別の、もっと大きな枠組みのタイトルが付けられるだろう。実はほぼフィックスしたタイトルだけは既にある。

その「大きな枠組み」に至るとき、写真はおそらく論理/思想の範疇を超えて、森羅万象を多彩な旋律で描く荘厳な音楽のように、そこに冠する言葉の質も、論理を凌駕したものに変わるに違いない。
その一番大きな容れものが完結したら、少なくともテーマとしてのウトナイは終わる、と思っている。
言い換えれば、そこまでは終わらない取り組み、ということでもある。

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by akiyoshi0511 | 2009-06-19 01:53 | dialogue

淡い春

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先週末も森に。
アトリエは、日々の生活だけでなく対外的な面を含めて機能してきました。

遅延気味だった大量の仕事メールを書いて、それで一日が終わりそうというモードからはほぼ脱却。
撮影して、素材(ラッシュ)見て、ホームページや映像のパイロットリールの準備して、という段階にシフトできた感じ。

…で、今度はしっかりそれらの作業が遅れつつあることに気づいたので、今日は深夜まで働かねば。
明日はまた日帰りウトナイで、フードコーディネータさんと現地打合せです。

まぁ最近は、諸々の合間にきちんとプライベートがあるのが幸い。
おかげさんで、がんばれそうな感じの中でがんばっているよ、と。

日差しが春だ。
原野の早春は茶色とライムグリーンで全体的に淡く柔らかい色彩。
盛夏が好きですが、今もいい。

・・・

形になったモノがここにも…。
本当におめでとう。
そしてこれからも参加できればと思います。

http://www.noble-label.net/artist/?ja&yarnmoor
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by akiyoshi0511 | 2009-04-06 16:03 | dialogue

森へ

本日はウトナイにて、地域のご老人にインタビュー撮影をさせていただきました。

90歳とは思えない、しっかりした物腰から途切れなく発せられる言葉は、それそのものがこの地区の歴史語りで、地域の自然のこと、数々の労苦を乗り越えて今の生活があることなど、非常に興味深い話をたくさん伺うことができました。

これは僕自身のプロジェクトではないんですが、今後も継続的に参加してゆく予定。

ちなみに本日の撮影ではじめて5Dmk2での動画撮影を実用化。PCMレコーダーも同期させていますが、この組み合わせは期待通り、というか期待以上です。この感度幅には驚き。ビデオライトなんてもういらないかもしれない。

インタビュー終了後、例の森で年間の打ち合わせ。
お借りする施設の確認を再度行いました。
週末からいよいよ内装に入り、来月からはこの庵に、週の半分は常駐予定です。
写真を撮ったり、イベントを開催したり、展示をプロデュースしたり、仲間と飲んだくれたりしていきます。

多くの友人知人と、キャンドルを灯して語り明かす夜が今から楽しみです。
映画であったり、写真であったり、環境であったり、社会のことであったり…。
皆さんと話すべきことはいつもたくさんありますが、ここなら尚のこと、話は尽きないことと思います。

それにしても、小金井オンボロ一軒家や相模湖アトリエの時代、そして調布の撤収から何年経ったか?
時を隔てて、気づけば北海道の湧水のホットスポットにいます。

紆余曲折の末、やっと今あらたな取り組みが動き始めた気がします。
この夏はウトナイで会いましょうか。

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by akiyoshi0511 | 2009-03-14 00:54 | dialogue

東京完了

昼過ぎ、今回大変お世話になった某事務局へ赴き今後へ向けた提案を終えて、本滞在の日程はすべて完了。

溢れた予定もあれば、連絡できなかった知人も多い。しかし、北海道の事務所開設を控えた今はこれが限度という気がしており、誰かに連絡を取りたいと思いつつ、今夜は人と飲まないことにする。
今回は10日間の滞在で、10数件の打合せと4日間の撮影をこなした。

飛行機の手続きを忘れていたので移動は明日の朝に延期。フリーになった夕刻以降は西の湾岸へ取って返して川崎ラゾーナを歩く。無印を2時間眺めてストールを2本買い、本屋を1時間眺めて贈りもの用の本を買い(湊千尋の「レヴィ・ストロースの庭」)、パン屋で夕食のカルツォーネを買い、京急でS駅に戻り、100円ショップで烏龍ハイを買い、間借りしている部屋で、一人しめやかに飲む。

明日7時の便で札幌へ戻る。今日の午前、既にあらたな課題も生まれており、グループの法人化の手続きに向け、戻ってからも今以上に心身はタイトな状況に置かれるだろう。

けれど自分には、他ならぬ彼の地にどっぷりと浸かる覚悟がある。そして、彼の地を通してこの国の未来を見定める眼力に「だけ」は自信と自負がある。…と、少なくとも自分では思ってる。

『意志だけはある。それでも方向は変えられる。』
会ったこともないのに実父以上に尊敬している、ある写真批評家の言葉…。
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by akiyoshi0511 | 2009-03-09 20:12 | dialogue

16日からの展示の準備

札幌の「ギャラリーたぴお」で開催されるグループ展に、急遽参加させていただくことになり、その展示の準備をしている。

いろいろ考えた末に、今回出すことにしたのは「mayoiga」という少し前のシリーズ。撮影は2005年と2006年の秋で、30枚のプリントが完結したのはたしか、昨年の1月だった。

これにニュープリントを加え、40枚までプリントを起こし、そこから絞り込んで、最終的に32枚。A3ノビで32枚だから、割り当てられたスペースはほぼ、写真で埋め尽くされることになる。

今回は、これまでブックで採用してきた構成を大部分解体し、2メートル×3メートルのスペースを一枚のキャンバスに見立て、全体を俯瞰したときの色彩や、個々のモチーフの重みにもとづくあらたな配置で展示することに。そこで、豆本サイズのミニプリントを作り、白紙を壁に見立てて厳密に展示設計をしている。

縦構図2枚のモンタージュ効果を構成の軸にしていた当時の自分の作品に、こうしてまったく異なるアプローチをするのは、非常に楽しい。
過去のがんじがめらの自分と、時を隔てて自由に対話する、そんな気分。

まるで、小串鉱山の訪問の時間軸や、当時の印象の断片を、一枚のアラベスクに織り上げるような作業。未完成の曼荼羅と向き合っているような感じもする。
イコン的な中心物を置かず、相互のしなやかな関係性から確立する一枚の世界は、引き続き目指して行かねばならない世界感…でもある。

個々の写真同士の引力と、ステージ全体の重力や交錯するベクトルを同時に感じながら、配置を組み立てては壊し、「ストンと腑に落ちる」ポイントを固める。
そうして、一部、あるいは全体を、繰り返し調整して行く…。


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※展示詳細はこちら
http://d.hatena.ne.jp/Visual-Activities/
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by akiyoshi0511 | 2009-02-12 18:52 | dialogue

北川陽稔のブログ http://www.akiyoshikitagawa.com/


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