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近所の自然

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土曜の川歩きで拾った。
今まで自分で見つけたツノの中で、一番整っていて立派な気がする。
この一本のツノを織り上げているアルゴリズムとはなんだろうか。
あるいは鹿という生き物の身体を、様々な機関によるアルゴリズムの総体として考えてみたくなる。

例え身体が同じDNAプログラムで成り立っていても、フィールドで課される条件を経て、選択や結果は変わる。
ツノがどこで落ちるか、鹿がいつまで生きるかと問うたら、そこには予め定められた値というものがない。
無数の、時間的・空間的ノイズと向き合ううちに、結果はどこまでも多様化していく。
水の流れが決して同じ紋様を描かないのと同じように、同じ草を同じように踏む鹿は、この世に一頭としていない。

沢から持ち帰ったツノを眺めながら、内省や信仰とは異なる意識のあり方を考える。
ひとまずそれを、生態の実存、あるいは生態学的実存とでも呼んでみる。


# by akiyoshi0511 | 2020-05-22 19:29

ブロック、ノート、そして窓辺_f0048583_04341237.jpg

余白のある空間で、たとえ短時間でも腰を据えて考え、手を動かして、組み上げたものを批評的に眺める。そして、それを日々反復すること。
実のところ、この原点は幼い頃のブロック遊びにある。

在京の頃、つまり20代を通して、僕は散歩と喫茶店通いに明け暮れ、ノートの紙上で同じようなことを毎日2時間以上はやっていた。それは映画になったり、ならなかったりしたものだ。心地よい片思いをくれた先人たち。ベンヤミンやボードリヤールの断章を映画に「翻案」していた懐かしい時間はもう戻らないだろう。

昔も今も、組み上げたテキストと身辺の素材を交えて鑑賞に能うものを組み上げ、無名のbricoleurとして生きている。
「身辺の素材」は、たまたま目に止まった木片のこともあれば、川崎のコンビナート群の夜景ということもあり得る。それはロケーションやスケールの差異でしかない。

眼の前の光と環境を読み解き、点を掴み、線を引き、その流れを辿る。
そして、心身に以前とは異なる視覚の論理が宿り始めていることを確認する。
次はこの反復の中で、全ての事物に介在するパタン(異なるものの間での共振)が炙り出しのように現れるのを待つ。


# by akiyoshi0511 | 2019-05-15 04:45

作品掲載

厳冬期の根室ロケ前半戦を終え、東京に移動しています。
AIRDOの機内誌2月号を開いてみると、確かに自作が掲載されていました。
この機内誌は、エア・ドゥおよびANAとのコードシェア便の機内や、空港カウンターで手に入れることができます。
 
行く先々で、北海道の人なの?東京の人なの?と言われ続けて10年。
(どちらと言われても、特に悪い気はしないんですが。)
 
要は、どこにも属さず、特定界隈と連むでもなく、近年は特に淡々とやってきて…。
そんな生活の中で、毎月のようにエアドゥに乗ってきたので、今回の機内誌への近作掲載は、なんだか報われた気が。
このシリーズは、写真界隈の権威ある方々にはすこぶる評判が悪く、自分よりも若い世代には比較的受け容れられているものです。
作品は結果が全て…と言うは易しですが、その「結果」とは果たして誰が決めるものなのか。
風評に左右されずに、これからも淡々とやっていきたいと思います。

この現実という広大なフィールドで、あなたやわたしはどんな情報を受け取り、自らの次のアクションを紡ぐのか。
たった一人で、裸身でその場所に立っているという、フラットで無防備なところから全てがはじまります。
そこからどんな一歩を踏み出すか、判断するのも、結果を受け止めるのもあなたやわたし自身です。
 
正直この数年は、sprawlでの映像仕事にかかりきりで、作家活動の方が停滞していましたが、その狭間で国内外の作家のインスタレーションなどをリサーチしつつ、自分自身も作品制作の論理を根底から見直していました。
昨年は、ほぼ非公開の形での個展を試してみて、ご招待した方々との対話で生まれる今後への手がかりや、少し遠ざかっていたアート界隈の知人とのコミュニケーションの楽しさも思い出すことができました。

今年からは少しずつジャンルレスな活動に戻り、仕事でも、作品の方でも、好きなように動きます。
10代の頃のコンピュータミュージックに始まり(Warpにデモテープを送るくらいには本気だったんです)、20年かけてほぼオールジャンルを渡り歩いてきましたが、これからやっと、自分にとっての「Freischwimmer」が始まる気がします。
これまでは過去の異ジャンルの成果は、意図的に切り捨ててきましたが、すべてを一本化してもいい時節が来たと思います。

私自身が諸ジャンルで修行や習作を一巡している間に、いつの間にか世の中の潮流も一巡したようで…。

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# by akiyoshi0511 | 2019-02-13 17:33 | information

2019

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あけましておめでとうございます。
弊社メンバーは各自年末年始も稼働していましたが、正式には本日7日から業務開始。初日からいきなりロケなので、今年は早い時間に年賀状をアップすることになりました。
 
昨年はこれまでの体制を全面的に見直し、レギュラースタッフを含めたメンバー各人に現場の責任を委ねることで、コンテンツをテンポよく仕上げる仕組みに移行してまいりました。
動画というメディアのあり方が大きく変化し、普及も加速した2018年、弊社の制作も時流に合わせたスタイルに変化したと言えるかもしれません。
 
一方では、チームで時間をかけて作り込む案件があったり、まるでロードムービーのように海外ロケに出かける機会をいただいたり、制作期間は一瞬でもクリティカルな取り組みもありつつ…
例年以上に充実した一年だったように思います。
 
これから年度末にかけて、まだまだ重要なプロジェクトが並走しますので、気を引き締めて取り組んでいきたいと思います。
それでは、本年もよろしくお願い申し上げます。




# by akiyoshi0511 | 2019-01-24 13:17 | information

2018

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あけましておめでとうございます。

昨年も様々な皆様に支えられて、スタッフ及びクリエイターメンバー一同、充実した一年を過ごさせていただきました。
2018年は年初から道東でのロケ&ロケハンを行っておりましたが、これから2月上旬にかけて、道内及び関東での撮影ラッシュに入ります。クライアント様は企業様から国立大学、省庁関連など多岐に渡り、徐々に業務のスケールも大きくなっているのを感じます。

また、sprawl Inc.では昨年末から制作チームの再編を行い、これまでのプロセスの課題の洗い出しを行うとともに、新体制でのワークフローの醸成を進めております。フレッシュなメンバーと共に、より一層、作品のクオリティのためにベストを尽くしてまいります。
現在、新たなチームにて、コマーシャル案件を含めた複数のショートフィルムコンテンツの制作を進めています。暖かくなる頃には作品をお披露目できると思いますので、どうぞご期待ください。

それでは、本年もどうぞ宜しくお願い致します。



# by akiyoshi0511 | 2018-01-11 00:36 | information