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16日からの展示の準備

札幌の「ギャラリーたぴお」で開催されるグループ展に、急遽参加させていただくことになり、その展示の準備をしている。

いろいろ考えた末に、今回出すことにしたのは「mayoiga」という少し前のシリーズ。撮影は2005年と2006年の秋で、30枚のプリントが完結したのはたしか、昨年の1月だった。

これにニュープリントを加え、40枚までプリントを起こし、そこから絞り込んで、最終的に32枚。A3ノビで32枚だから、割り当てられたスペースはほぼ、写真で埋め尽くされることになる。

今回は、これまでブックで採用してきた構成を大部分解体し、2メートル×3メートルのスペースを一枚のキャンバスに見立て、全体を俯瞰したときの色彩や、個々のモチーフの重みにもとづくあらたな配置で展示することに。そこで、豆本サイズのミニプリントを作り、白紙を壁に見立てて厳密に展示設計をしている。

縦構図2枚のモンタージュ効果を構成の軸にしていた当時の自分の作品に、こうしてまったく異なるアプローチをするのは、非常に楽しい。
過去のがんじがめらの自分と、時を隔てて自由に対話する、そんな気分。

まるで、小串鉱山の訪問の時間軸や、当時の印象の断片を、一枚のアラベスクに織り上げるような作業。未完成の曼荼羅と向き合っているような感じもする。
イコン的な中心物を置かず、相互のしなやかな関係性から確立する一枚の世界は、引き続き目指して行かねばならない世界感…でもある。

個々の写真同士の引力と、ステージ全体の重力や交錯するベクトルを同時に感じながら、配置を組み立てては壊し、「ストンと腑に落ちる」ポイントを固める。
そうして、一部、あるいは全体を、繰り返し調整して行く…。


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※展示詳細はこちら
http://d.hatena.ne.jp/Visual-Activities/
by akiyoshi0511 | 2009-02-12 18:52 | dialogue